当店のコーヒー豆のパッケージラベル、看板、スタンプカード、ポストカードなど全てのデザインは1人の作家さんが手がけています。銅版画家の景井雅樹(かげいまさき)さんです。
独特のタッチと世界観で人気の作家さんですが、新しい豆やブレンド商品を販売するときにはいつも打合せをしてデザインを決めていきます。豆の産地はどこか、どんな風味か、何を連想するか。そんなデザイナーならではの感性が、当店の人気の1つであるラベルデザインを生んでいます。
ロゴの生い立ち
景井さんはトライブがオープンしたときからのお付き合いです。出会いは、本当に偶然でした。
まだトライブが生まれる前、店主が違う土地で期間限定のアルバイトをしていた頃。たまたま同じアルバイト先で景井さんと出会いました。それでも仕事中はお互いに話しかけず「この人、毎日働いてるなぁ」って感じ合っていたそうです。アルバイトの期間が終了した日、たまたま2人は同じ電車の同じ車両の同じ場所に乗車。そこで初めて会話をします。年は?住所は?そんな会話の後に偶然が生まれます。「なぜバイトしてたの?」店主は「コーヒー豆専門店を作る資金の為」、景井さんは「画家として食べていく為」。そして互いに「うちの店のロゴを作って欲しい」「自分の作品を使って欲しい」という約束を交わした◯年後、その約束は果たされました。
店名にかけた思い
コーヒー豆は、その多くが発展途上の国で作られ、生産量のほとんどが日本のような先進国で消費される農産物です。私たちが愉しむ一杯が、生産者の豊かさに繋がっている。生活する国や文化は違くても、「豆」を通じてまるで家族のような繋がりを築くこともできる。そんな願いを込めて、種族や部族という意味の「トライブ」を店名に選びました。
コーヒーは沢山の繋がりを生むきっかけになっています。景井さんとの繋がりもコーヒーが生んだ繋がりです。トライブはこれからも、生産国との繋がり、お客様との繋がり、景井さんの様な支えてくれる皆様との繋がりを、店名に誓って大切にしていきたいと思います。